第11回 インタビュー 高田 直(たかたただし)さん
障害者スポーツの方々にご協力を得て、インタビュー形式で掲載しています。
第11回目は、10月に開催されます、全国障害者スポーツ大会の役員でもある高田 直(たかたただし)さん【住之江養護学校 勤務】にインタビューをさせていただきました。
Q1 障害者スポーツをはじめられたきっかけは?
まず、仕事柄ですかね。長居に
ある大阪市長居障害者スポーツセンターに大阪泳ごう会という障害者の水泳クラブがあります。そのクラブの人たちと仲良くなり、それがきっかけで色々な大会の運営に携わるようになりました。また、大阪市長居障害者スポーツセンターでは、大阪泳ごう会が中心となり水泳の全国大会を主催して開催しようとしていた時期に、私もお手伝いをさせて頂きました。その頃は、一緒に寝泊りして運営をし、近畿大会から全国大会開催まで携わらせていただき、結構長い間、一緒に活動させていただきました。
Q2 指導方針はどのように行っていますか。
選手自身が自分で考えてトレーニングすることを出来るだけ薦めていきたいと考えています。監督・コーチから与えられてトレーニングをするのは、子供の時だけで良いと思うのです。大部分の選手が成人の方ですから、きっかけを作り、やり方の方法等は指導しますが、道筋をつけた後の枝葉を伸ばすのは選手個人で伸ばしていくものと考えています。
また、選手の良いところは褒めてあげて、選手本人が納得するまで、話をしてあげることにより結構きついことを言っても選手は理解してくれます。やはり、選手との信頼関係が出来るまで付き合っていくことですかね。健常者であれば有る程度、無理なトレーニングをさせますが、障害者の方に無理なトレーニングをさせることによって残っている体の機能を駄目にしてしまう可能性もあるので、考えながらトレーニングをしないと、ケガや故障等により日常生活に支障がでるようになると生活ができなくなるわけですから、そこが難しいところですね。
Q3 指導員をはじめてよかったことは何ですか。
指導してきた選手が、全国大会等に出場した際に全国の選手と仲が良くなることで、その選手を通じて多くの選手と一緒に練習することができ、その選手達と一緒に色んな場所で合宿を実施しているので、全国の人たちと出会えて色々なところに出向いて行けるのが嬉しいですね。
Q4 大阪府障がい者スポーツ協会に望まれることはありますか。
3~4年の期間で人事異動により、人が代わるのはどうかと思います。ようやく、障害者の人たちとも慣れてきて、本音や冗談を言える人間関係を築いたころに異動によって、人が代わっていくので、一年でも長く障害者スポーツに携わって頂きたいです。障害のある人からすれば人間関係を構築することにより安心して相談ができる部分もあると思いますので、よろしくお願いします。
Q5 これから障害者スポーツをはじめようとする人へのアドバイス。
色々な大会等を見に来て欲しいですね。まず、色々なスポーツを見て・やってみて興味を持ってもらいたいです。勝ち負けにこだわらずに、きっかけ作りをしてあげられたらと思います。そこで道筋をつけることができると、色々な可能性にも繋がると思います。住之江養護学校の生徒にも出来るだけ多くの経験をして欲しいので、声を掛けています。
Q6 これからの将来的な目標は。
障害者スポーツの裾野拡大を進めて行きたいですね。
子どもの頃から色々なスポーツを見て障害者スポーツに興味を持ってもらえたらと思っています。多くの障害者の方に、スポーツに接する機会を増やせばとも考えております。また、パラリンピック等に出場している選手の競技力の向上を目指して、メダリストを育てたいです。競技力の向上を目指すには、競技人口を増やすことも大切ですので、裾野拡大が大事と考えています。
高田 直様、ご協力ありがとうございました。
-次回は、8月に掲載予定です。お楽しみに!-