第7回 インタビュー  上田 智子(うえだ ともこ)さん

選手の方々にご協力を得て、インタビュー形式で掲載しています。
第7回目は、昨年10月に開催された、第6回全国障害者スポーツ大会(のじぎく兵庫大会)において、水泳競技の大阪府代表選手として出場され、25メートル自由形及び25メートル背泳ぎで優勝された、上田 智子(うえだ ともこ)さんにインタビューをさせていただきました。

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Q1 競技は何をやっていますか。またスポーツをはじめられたきっかけは?

現在は水泳をやっています。
平成元年ころに通っていた授産所で指導していただいた先生に「体調維持の為に水泳をしてみたい」と相談したところ、「堺市にあるファインプラザ大阪というところで、水泳教室があるみたいだから」と紹介していただき、通い始めました。
それまではスポーツとはまったく無縁でした。今では、少しでも長く体調維持できる事は、自立にもつながるのではないかと思っています。
ファインプラザ大阪では、スタッフの方に親切に指導していただき、水泳・陸上・体操・ボッチャ・電動車椅子サッカーなどを体験しました。
水泳については水中歩行から始めました。練習を重ねて浮けるようになり、少し泳げるようになるとだんだん面白くなってきたんです。
25メートルも泳げなかったのですが、ファインプラザ大阪で指導されている先生を通じて、「大阪シーホースSC」というクラブチームへ入会させていただきました。
本当にうれしくて、今は水泳を中心に頑張っています。

Q2 練習はいつもどのように行っていますか。

体調維持のことも考えて、基本的に毎週1回練習をしています。
スポーツを始めるきっかけとなったファインプラザ大阪で練習しています。
ただ、河南町からファインプラザ大阪までは少し距離がありますので、家から気軽に通える「かなんぴあ」の室内プールも利用させてもらっています。
練習メニューは、その日の体調にあわせて自分で設定しています。水泳を始めたころは1時間くらいの練習だったのですが、回数を重ねていくうちに自分なりのペースがわかって、今は、1時間半から2時間くらい練習メニューをこなすことができるようになりました。

Q3 スポーツをはじめてよかったことは何ですか。

水泳の練習を続けることで、身体の緊張がすごくほぐれるようになったことです。
スポーツを始める前の私しか知らない人は、今あったらびっくりされると思います。(笑) それと中身も強くなったと思います。
心や気持ちの持ち方、精神的な強さが備わったと思います。
でも一番大きなことは、スポーツを通じていろんな方と知り合いになれたことです。指導してくださるコーチ、水泳の仲間。水泳以外にもいろんな競技をされている方といろんな話ができるようになりました。 先輩方から社会的な礼儀も学びました。本当に世界が広がったことがうれしいです。 皆さんに感謝しています。

Q4 第7回大阪府障害者スポーツ大会に向けての抱負を。

昨年は大阪府障害者スポーツ大会で頑張り、全国障害者スポーツ大会の大阪府代表選手に選ばれました。 でも、8月に頚椎を少し痛めてしまいました。それを治して全国障害者スポーツ大会に臨んだのですが、納得できる記録は出せませんでした。
私自身、大会記録にはこだわっています。
プレッシャーにはなるのですが、今年も大阪府障害者スポーツ大会での課題として、前向きに練習を重ねて、大会に臨みたいと思います。

Q5 振興協会に望まれることはありますか。

 大阪府障害者スポーツ大会の開催や全国障害者スポーツ大会への選手団派遣と本当によくしていただいて感謝しています。
私はスポーツ、水泳にめぐりあえて本当によかったと思っています。
でもまだまだ、障害者スポーツ振興協会の存在や活動内容についても広く周知されていないのではないでしょうか。 もっと存在をアピールしてください。そうすれば情報を得て、私のようにいい体験をできる人が多くなります。仲間が増えます。
例えば、市町村の障害福祉担当課に行けば、大阪府障がい者スポーツ協会を紹介してもらえるような情報の共有を図ってください。存在や活動内容がわかるチラシがひとつでもあれば随分と違うと思います。
これからも障害者スポーツ普及のために、頑張ってください。

Q6 これから障害者スポーツをはじめようとする人へのアドバイス。

 スポーツをはじめるといっても、いきなりトップレベルを目指すということではなく、一度プルに入ってみよう、体育館でボールを投げてみよう、今日はお天気がいいから走ってみようかというように気軽にレクリェーション的な感じで始めてみてはいかがですか。
そういう場に参加されれば、必ず仲間がいます。友人もできます。
体調が悪ければ、話をして交流を持つだけでもいいんですよ。 そこからいろんな情報がはいります。一歩外に出てみましょう。
私もスポーツをすることで自信がつき、いろんな意欲がわいてきました。 今は点訳のサークル活動も頑張っています。そこでも多くの先輩がいます。
スポーツを通じて、本当に生活の幅ができました。
皆さん、まず体験してみましょう。 そして大阪府障害者スポーツ大会に参加しましょう。
大阪府障害者スポーツ大会に出場すれば、全国障害者スポーツ大会出場という目標にもつながります。
私も頑張ります。皆さんも一緒に頑張り、楽しみましょう。

上田 智子様、ご協力ありがとうございました。

-次回は、4月に掲載予定です。お楽しみに!-