□ 基本方針

大阪府障がい者スポーツ協会は、平成9年に開催された「ふれ愛ぴっく大阪」の理念と成果を受け継ぎ、障がい者のスポーツ活動の普及振興と充実に努めてまいりました。
「東京2020オリンピック・パラリンピック」から約2年半がたち、2023年は、バスケットボールや野球等でさまざまなスポーツの世界大会が行われ、世界中が盛り上がりました。あらためてスポーツの持つ素晴らしさを認識させられたところです。
そして、今年2024年には「パリオリンピック・パラリンピック」が、2025年には、東京で「デフリンピック2025」が開催されることも決まっており、さらに、パラスポーツを盛り上げていく絶好の機会であると認識しています。
ついては、パラスポーツの競技力向上と普及振興との「好循環」を推進する体制強化のため、「する」・「見る」・「ささえる」という観点から、競技団体や企業等との連携を図りながら、パラスポーツの様々な形でのイベント展開と広報活動の充実に取り組みます。併せて、パラスポーツを「知る」ことから理解促進に繋げ、府や市町村等、多くの関係者・関係団体との連携に基づく効果的・持続的な仕組みづくりを進めることにより、障がい者がスポーツの楽しさを感じ、障がい者自身がスポーツ活動に参加できる事業の推進を図ります。

【パラスポーツ の普及啓発】
〇パラスポーツをより一層、普及啓発していくために、各種のメディア戦略や関係機関との連携を進めることにより、障がいの有無・性別・年齢に関わらず、スポーツを始めるきっかけづくりやスポーツを通じての仲間づくりの場を提供します。
【身近な地域におけるパラスポーツの推進】
〇身近な地域で自主的・積極的・継続的にスポーツに参加できる社会を実現するため、障がい者スポーツ大会等を充実、支援することにより、これまでスポーツに親しむ機会の少なかった障がい者が、スポーツの持つ魅力を体験する機会づくりを進めます。
【パラスポーツの競技力の向上】
〇競技スポーツに励む選手の目標となるような大会の実現や練習会の開催等、継続的なスポーツ活動を支援し、各種競技の競技力向上をめざした取組みを進めます。

□ 事業実施計画

1.パラスポーツを普及啓発していくための取組みや連携

(1)競技団体との連携

パラスポーツに取り組む人が増えるよう、競技団体との連携強化を図り、トップレベルのスポーツの観戦招待事業や新たなスポーツ教室を実施するなど、スポーツに親しむ機会の提供に取組みます。

(2)教育委員会・学校との連携

障がい者が身近な場所でパラスポーツに接する機会を増やすためには、学校との連携が重要です。よってパラスポーツ指導員等を派遣する等、一人ひとりに応じた指導を充実させ、身近な場所でスポーツの楽しさを知り、活動が継続できる環境づくりを教育委員会や学校と連携し進めます。
また、グローバルリーダーを育成する学校等でパラスポーツの体験会を実施し、パラスポーツの理解を深め次世代へつなげます。

(3)関係団体との連携

公益財団法人日本パラスポーツ協会や公益財団法人大阪府スポーツ協会との連携強化を推進し、競技団体と障がい者競技団体の連携を図ります。

(4)積極的なメディア戦略

パラスポーツを広く府民にアピールできるよう、協会ホームページ・インスタグラム、協会ニュースなど効果的なメディア戦略を進めます。

(5)企業との連携

スポーツ観戦招待事業への協力や企業の理解促進(社会貢献)に対してパラスポーツへの取組みが得られるような働きかけを進めます。

(6)障がい者スポーツセンターとの連携

ファインプラザ大阪、稲スポーツセンター等障がい者スポーツセンターとの情報交換や各種大会等における連携など、障がい者スポーツセンターとのつながりを一層深めます。

(7)公益財団法人日本パラスポーツ協会補助の障害者スポーツ振興事業「障害者スポーツ実施環境の構築支援事業」(委託事業)の実施

本事業におけるスポーツ用具等の購入については、障がいのある方が主体的に運動・スポーツに取り組めるよう、身近な場所で気軽に運動・スポーツを実施することができる環境を整備することを目的とされ、ファインプラザ大阪や稲スポーツセンター、府立施設、府立支援学校等で用具を整備します。また、この事業で購入したスポーツ用具を使用し、体験会を実施します。

2.身近な地域におけるパラスポーツの推進・裾野拡大

身近な地域において、スポーツ活動を浸透・発展させていくため、地域におけるパラスポーツのリーダーを養成するとともに、平成24年度から実施している「パラスポーツ指導員等派遣システム」を活用し、市町村等におけるスポーツ教室等に対する支援や、総合型地域スポーツクラブにおける障がい者の参加促進など、パラスポーツ振興の環境づくりを進め、これまでスポーツに親しむ機会の少なかった障がい者が、スポーツの持つ魅力を体験する機会づくりを進めます。

(1)地域におけるパラスポーツ教室等の開催支援

地域のイベントや総合型地域スポーツクラブへの障がい者の参加を促進させるため、市町村や公益財団法人大阪府スポーツ協会と連携して、用具の貸出、パラスポーツ指導員派遣等の支援を実施します。

(2)パラスポーツ指導員の活動の推進

「パラスポーツ指導員等派遣システム」の充実を図るため、大阪障がい者スポーツ指導者協議会と連携しながら、登録者を増やします。また、ファインプラザ大阪の事業と連携し、指導者を大阪府障がい者スポーツ大会や地域におけるスポーツ教室、支援学校等指導実践の場に派遣することでパラスポーツ指導者の活動を推進します。

(3)スポーツ教室の開催

パラスポーツの振興を図るため、各競技団体との連携により、スポーツ教室を開催します。

    • ①一般社団法人大阪府サッカー協会及び一般社団法人セレッソ大阪スポーツクラブの協力を得て、J-GREEN堺において、「障がい者サッカー教室」を9月22日(日)に開催します。
    • ②大阪府ソフトボール協会の協力を得て、「ソフトボール指導者派遣教室」を開催します。
    • ③府立支援学校等に出向き、「知的障がい者フットソフトボール(フットベースボール)教室」を開催します。
    • ④大阪府スケート連盟の協力を得て、東和薬品RACTABドームにおいて、「障がい者アイススケート教室」を開催します。
    • ⑤公益財団法人 大阪陸上競技協会の協力を得て、「チャレンジ陸上(練習会・記録会)」を開催します。
    • ⑥大阪府ボウリング連盟の協力を得て、「知的障がい者ボウリングレベルアップ練習会」を開催します。

    (4)「大阪府パラスポーツ指導員等現任者研修会」の開催

    パラスポーツ指導員の指導力強化のため、大阪障がい者スポーツ指導者協議会の協力を得て、「大阪府パラスポーツ指導員等現任者研修会」を、ファインプラザ大阪において、5月4日に開催します。

    (5)パラスポーツの情報収集・提供

    パラスポーツへの理解と認識を深めるため、障がい者のスポーツ施設、活動クラブなどから広く情報の収集を行い、協会ホームページを活用した情報発信や協会ニュースによる具体的な活動状況の提供に努めます。
    また、パラスポーツを盛り上げるため、大阪府の事業にも協力し、様々な視点からパラスポーツの魅力を発信に努めます。

    (6)「中級パラスポーツ指導員養成講習会(理学療法士)」の開催※共催

    運動の指導や物理療法を行う医療技術者である理学療法士に、パラスポーツの普及・推進に携わっていただけるよう公益社団法人大阪府理学療法士会と協力し、「理学療法士対象中級パラスポーツ指導員養成講習会」を開催します。

    3.パラスポーツの競技力の向上

    (1)「大阪府障がい者スポーツ大会」の開催

    パラスポーツの競技性を高めるとともに、障がい者一人ひとりの競技力向上を図るため、「第23回全国障害者スポーツ大会」の選手選考会を兼ねた、「第24回大阪府障がい者スポーツ大会」を府内における競技スポーツの祭典として開催します。

    競技種目 開催日 会場
    陸上競技 5月12日(日) 万博記念競技場
    水泳 5月18日(土) 東和薬品RACTABドーム
    アーチェリー 5月19日(日) 浜寺公園アーチェリー場
    ボッチャ(身体障がい者(肢体)のみ) 5月19日(日) ファインプラザ大阪
    ボウリング 5月25日(土) マグスミノエ(住之江)
    フライングディスク 5月26日(日) ファインプラザ大阪
    卓球(サウンドテーブルテニス含む) 6月1日(土) 東和薬品RACTABドーム

    (2)「全国障害者スポーツ大会団体競技近畿ブロック予選会 」 大阪府代表選考会の開催

    チームの競技力向上を目的として実施し、「第24回全国障害者スポーツ大会団体競技近畿ブロック予選会」へ派遣する大阪府代表の選考会を開催します。

    競技種目 開催日(予定) 会場
    サッカー 12月8日 J-GREEN堺
    バスケットボール 12月21日 大阪府立成美高等学校
    ソフトボール 12月21日 調整中

    (3)「全国障害者スポーツ大会」への大阪府選手団の選考・派遣

    佐賀県で開催される『第23回全国障害者スポーツ大会「SAGA2024」』に出場する大阪府選手団の派遣を行います。

    (開催期間)
     10月26日(土)~28日(月)
    (開催場所)
      佐賀市(開・閉会式、陸上、水泳、ボウリング)、鹿島市(アーチェリー)基山町(卓球※サウンドテーブルテニスを含む) 、伊万里市(フライングディスク) 、嬉野市(ボッチャ)小城市(バレーボール※精神)、鳥栖市(サッカー)、太良町(ソフトボール)等

    (4)「全国障害者スポーツ大会」代表選手・チーム強化練習会の開催

    大阪府選手団の競技力の向上を図るため、7月から10月にかけて競技ごとに強化練習会を開催します。

    (5)全国障害者スポーツ大会近畿ブロック大会 知的障がい者の部」大阪府代表チーム強化練習会の開催

    大阪府障がい者スポーツ大会団体競技で選考された大阪府代表チームの競技力の向上を図るため、競技ごとに強化練習会を開催します。

    (6)「視覚障がい者のマラソン大会」の開催

    視覚障がい者の長距離競技の普及と伴走者を育成するため、「ひらかたハーフマラソン(淀川河川敷道路)」において、視覚障がい者の部を設けマラソン大会を令和7年1月13日(月・祝)開催します。

    (7)パラスポーツにおける団体競技の強化

    団体競技の組織力・競技力強化のため、公益財団法人大阪府スポーツ協会との連携強化を推進し、各競技団体においてパラスポーツ指導員の養成やパラスポーツ部門の設置などの働きかけを行うとともに、各競技団体の協力を得て、支援学校、障がい者団体等への支援に努めます。

    4.組織の基盤強化

    本会の組織基盤の強化を図るため、現会員に活動の情報提供を行うことや、広く本会事業について賛同をいただく、会員・賛助会員の加入を推進します。